年齢を重ねた犬には、特別な配慮とケアが必要であり、その方法を理解することが犬の健康寿命を延ばす秘訣です。
では、シニア犬には具体的にどのように接してあげれば良いのでしょうか?
「シニア犬」って何歳から?
愛犬の犬種やサイズによって若干違いますし、明確な判断基準はありませんが一般的にはこのように言われています。
- 小型犬: 7歳~8歳頃
- 中型犬: 6歳~7歳頃
- 大型犬: 6歳~7歳頃
シニア犬の体の変化
人間と同じ様に、若い頃と比べて体力や免疫力が低下します。
例えば、寒さや暑さに弱くなったり、感染症にかかりやすくなったり、「若いころはこんな事はなかったのに…」と感じる変化が出てくるんです。
病気になりやすくなる

シニア犬のお世話~年齢を重ねた愛犬に必要なサポートとは?
シニア犬になると、人間と同様にさまざまな病気にかかりやすくなります。
- 関節炎
犬の関節炎の兆候:早期発見とケアのポイント - 心臓病
- 癌
犬のがんについて知ろう!癌の症状や治療について - 腎臓病
- 肝臓病
- 糖尿病
- 白内障
- 認知症
筋肉量の減少
シニア犬は筋肉量が減少する傾向があります。
これは運動量の減少や体の代謝率の低下に関連しています。
前よりも遊ぶ時間が少なくなったり、散歩も行かなくなっていませんか?
筋肉量が減るとケガをしやすくなるので注意しましょう。
体重の変化
運動や動く時間が少なくなると、食べる量に対して運動量が少なくなるので、体重が増加して肥満のリスクが高まります。
その一方で、食欲が低下して体重が減少するパターンもあります。
健康診断を受けたり、こまめに体重を測って、適切な体重を維持しましょう。
関節のこわばり

シニア犬のお世話~年齢を重ねた愛犬に必要なサポートとは?
関節のこわばりや炎症がシニア犬でよく見られます。
これは、関節液の減少や軟骨の劣化に関連しています。
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関節炎の兆候には歩行困難、関節の腫れ、疼痛などがあります。
また、おやつで手軽にグルコサミンをとるのも効率的ですよ。
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骨密度の低下
シニア犬は骨密度が低下することがあり、骨折のリスクが高まります。
カルシウムとビタミンDを含む栄養素を適切に摂取することが、骨の健康を保つのに役立ちます。
おやつには、カルシウムがたっぷり入ったこんなものも良いですよ。
ペッツルート カロリーカットチーズ
人間用のプロセスチーズに比べ、塩分を約20%カットしてあるので与えやすいですね。
皮膚の変化
皮膚の水分量が減ることで皮膚が乾燥しやすくなり、かゆみや湿疹が発生することがあります。
適切な皮膚ケアや栄養は、皮膚の健康をサポートします。
ブラッシングやシャンプーは大切ですが、皮膚や毛の状態を見てケアしてあげましょうね。
認知機能の低下
シニア犬の認知機能の低下は、認知症と呼ばれることもあります。
認知症のシニア犬は、以下のような行動変化を示すことがあります。
- 夜間に吠えたり鳴いたりする
- 家族や飼い主を見分けられなくなる
- トイレトレーニングができなくなる
- 食欲が減退する
- 興味や好奇心が失われる
感覚器官の変化
視力や聴力、嗅覚に変化が現れることがあります。
「前よりも反応が鈍いな」と感じたらそれは老化現象が始まっている証拠かもしれません。
シニア犬の食事

シニア犬のお世話~年齢を重ねた愛犬に必要なサポートとは?
シニア犬には、量が少なくても栄養が取れる食事内容が大切です。
老化に伴う栄養不足を防ぐために、バランスの良い食事にしましょう。
シニア専用のドックフードもあるので、年齢や様子を見ながら与えてみてください。
シニア犬に与える食事のポイントとなることを紹介しますね。
- タンパク質
老化が進むと筋肉量も減りがちです。
タンパク質は筋肉の維持に役立ちます。
- 低脂肪食
シニア犬は、運動量も減って肥満になりやすいため、脂肪分の与えすぎには注意です。
肥満は、骨に負担をかけるだけでなく、糖尿病や心臓病などの生活習慣病のリスクを高めます。
- ビタミンやミネラルなど
食が細くなることもあるので、少量でも栄養素をとれる内容が良いですね。
カルシウムやビタミンDなどの骨に必要な栄養素や、関節をサポートするグルコサミンやコンドロイチンが含まれた食事が適しています。
犬種や年齢にもよりますが、食事内容の一例を紹介します。
回数を分けて、少量ずつ与えましょう。
朝食
- 低脂肪のドッグフード
シニア犬のために設計された高品質な低脂肪のドッグフードを提供します。これは肥満を予防し、関節に負担をかけないために重要です。
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- 鶏の胸肉または魚の一切れ
タンパク質源として、茹でた鶏の胸肉または蒸した魚の一切れを追加します。これは筋肉の維持に役立ちます。
- 野菜
繊維やビタミンを提供するために、茹でた野菜(例:サツマイモ、ニンジン、ブロッコリー)を加えます。
おやつ(午前と午後に1回ずつ)
- 低脂肪のヨーグルト
腸内健康を促進するために、低脂肪のプレーンヨーグルトを与えます。
- グルコサミンとコンドロイチンのサプリメント
関節の健康をサポートするために、獣医の指導に従ってサプリメントを与えます。
夕食
- 低脂肪のドッグフード
朝と同様に、低脂肪の高品質なドッグフードを提供します。
- 茹でた鶏肉または蒸した魚
再び、タンパク質源として鶏肉または魚を提供します。
- 野菜
夕食にも野菜を追加して、繊維やビタミンを補給します。
シニア犬の運動
シニア犬は、過度な運動は避けるべきですが、全く運動しないのも良くありません。
運動は、骨や筋肉を強化し、血流を促進する効果があります。
適切な運動量は、犬の体型や健康状態によって異なりますが、一般的には、散歩や軽い遊びなどで、1日15分から30分程度が目安です。
関節への負担を最小限に抑えつつ、筋力を維持しましょう。
また、知的刺激も重要です。
脳の活性化を促すおもちゃやゲームを提供し、犬の心を若々しく保ちましょう。
ワンちゃんを飼っているなら、必ず一つはある「おもちゃ」ですが、シニア犬には噛む力に負担のかからない柔らかいおもちゃが良いですよ。
噛むことで歯茎を刺激できるおもちゃもおすすめですね。
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シニア犬の健康管理
健康診断とは、獣医師が犬の身体を触診したり、血液検査や尿検査などの検査を行って、犬の健康状態をチェックすることです。
健康診断では、早期発見できる病気が多くあります。
例えば、腎臓や肝臓の機能低下、甲状腺の異常、心臓や肺の疾患、関節や骨の変形など。
これらの病気は、自覚症状が出る前に進行してしまうことが多いので、定期的な健康診断で早めに発見し、治療や予防を行うことが大切です。
健康診断の頻度は、犬の年齢や体調によって異なりますが、一般的には半年に一度が目安です。
健康診断を受ける際には、事前に予約をしておきましょう。
また、血液検査や尿検査の結果に影響がでるので、健康診断の前日からは食事を控えておくことも必要です。
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